ありったけの愛だけで。
「おにーさまっ!
TOUR OF KAMUI さんから
このルミに参加要請が
来たんですってっ!!」
「なっ、何をねぼけちゃってるんだルミちゃん・・・・・」
「そーねーそーよねー、後志の山岳にひっそりと咲く可憐なエーデルワイス、
ルミのことを、見ている人はちゃんと見てるのよねー。
さすがカムイミンタラの人々は見る目がありますわん!
ならばこの大会に美しき花を添えるべく、
ルミもせーいっぱいガムバっちゃおっと!!」
「・・・・・あのー、人の話、聞いてる? どこの世界にただのオサーンに参加要請が来るっちゅうのよ。 申し込みはこっちからしたの!
それにミンタラ関係ないから。 ありゃ大雪山系だからさ、語感だけで適当に追加すると怒られるよ。
そして、申し込んだのがヘンタイだとばれたら断られるからこそっとやってちょうだいね。
あと、参加で希望があったのはルミちゃんじゃなくてさやかさんなんだけど。」
「え”-、なんでー! なんでルミじゃなくてさやかなのよー、ぶーぶー! 山といったらルミに決まってるじゃないのよ!
あんなキンキラだけの重い娘ちゃんに2700mもの坂を上れるワケないじゃない!
パノラマさんで使い果たして惰性で着いたウインザー城でかぼちゃの馬車ごと転げ落ちるのが関の山ですわん!!」
「あーらずいぶんね、人のことを悪し様に・・・・・。 たいくだけがとりえの人気ナイ子ちゃんがあまりにも哀れだから、
多少は花を持たせてあげようかと思ってたんだけど、そんな言われようをされちゃあハイハイとは譲れないわねえ。
ぜひにとお呼ばれしてるのは私なんだし、ここはひとつ170kmの長丁場をじっくりと味わうのも悪くないかしら・・・・・・」
「ちょーっと待ったあ! このバカみたいな坂ざんまいコースだから坂バカぺったんこにお似合いだろうと一歩引いてやってたんだがなあ!
貧乳ごときが出るとかほざいてるんならアタシのほうがずーっとイイ仕事するぜえ!
後半試走とかチンケなこと言わねえで、バキンと通しで闘らせてもらおうじゃねえか!!」
「うるっさいわねえ、事あるごとに人のことを貧乳呼ばわりしないでよ、この牛女!
だいたいねえ、あなたのグラマーなんて見せかけだけじゃないのよ、カチンコチンの筋肉質のくせに!
その胸だって全部白筋でできてるんでしょ、このアデノシン三リン酸! あなたこそ羊蹄周回で既に売り切れて
五色温泉ドボンが関の山ですわ! 『全開以外はチャリじゃねーよ』とか調子に乗ってる直情径行女にロングを走る資格はありませんわ!」
「あんだとお!!」「何よっ!!」「出しゃばんないでよっ!!」
「あ、あのー・・・・・長文時間食いまくるんでそろそろ裁定をお願いできますか、ラムさーん。」
「え”-、何でウチがー? ウチは式守伊之助じゃないっちゃ、ダーリンが選べばいいっちゃよ。」
「だってえ、この展開では誰にしたところで他の二人にサンドイッチラリアットを食らうのは火を見るより明らかだもん!
お願いしますよー、ここをまとめられるのはラムさんをおいて他にナシなんですから~!」
「ルミよー!」「アタシだっ!」「私ですってばっ!」
「・・・・・しょーがないっちゃねー、まったく。 それでは決定します。 カムイさんに参戦するのは・・・・・・・・・・・・・・・ウチ」
「でええええ~っ!!!」
「うっそぴょ~ん
なしてウチがそんな荒仕事をこなさなきゃならないっちゃ? いくらダーリンのやられ顔が好きったって、限度というものがあるっちゃ。
ここはねえ、順当に行ってルミでしょ? さやかもリンダももっとお似合いのステージがあるでしょ?
そういうコトでルミに決定。 いいっちゃね? ただし、ひとつ条件があるっちゃ。
本日のデートで、さやかとリンダが納得するだけのものを見せること。 できないようなら・・・・・ウチが出ちゃおうかなーっ?」
「わっかりましたーっ!
ルミ、いきまーす!!」
「鬼ーっ!!!」
「やっぱこっからスタートですか?」
「そっ! まあ花園までのここはヒルクラコースの一本隣なだけでたいして変わらないんだけど、気分ですからねっ。」
「ほいっ、ワイスからの上りが第一関門ですなあ。」
「あんまし心拍上げすぎないでね、まだまだ前菜なんですから。」
「森林帯越えてラスのなだらか区間ですが・・・・・・・ルミちゃん、えらく足残ってね?」
「アルティメットウェポンの効果、絶大でしょ? 大枚はたいた価値がありますわん!」
「・・・・・・・・、かかってないクランク、かあ・・・・・・・・」
「う”お”お”お”~!!
みづだあ、みづをくでぇぇ~!!」
「ごめんなさい力石くん、でも今の体に冷たい水は毒なのよ。 さ、ここに白湯があります、これを・・・・・・」
「う”う”う”~、葉子お嬢さんん~。 この白湯、えらく硫黄すっぱいぃ・・・・・・」
「さーって、芝オケも楽しんだし、続きとまいりましょうぞ!」
「オメ絶対昭和バイクだろ。」
「あ”-っ、パノがああーっ!
ひどい、ひどいわ!
これはルミのプリマを妬む、
あのイジワルな二人の陰謀ね!
でもルミ、負けないモン!
新見がイケるのは知ってるモン!」
「でええええ~っ! そんなろくでもない情報、いったいどこから・・・・・!
鬼か! あの鬼からだなっっ!!」
「・・・・・本格的に水をくれえ、なんだが。」
「自販機だけ借りましょっか。」
「しっかし、新見ってばたまらんな。 美しい残雪と新緑のハイキーな輝き! そこに初々しいペタンコちゃん!!」
「・・・・・・・・・、これで脂っこいヤネがいなけりゃサイコーなんですけど。」
「ほんでパノ下って裏パノはいいんだが、神仙沼のだんご娘なしではさすがにハラがへったぞこりゃ。」
「それでは仮想ウインザーの前にしっかり補給とまいりますか。」
「うう~ん、滋味。 いい仕事してはるわあ。」
「ささっ、ではその仮想ちゃんをやっつけますよっ! まあ最大で12~13%のヌルイ坂ですけどねっ!」
「うおおおお、十二分にキツイってば! そんでもじっくりなら行けちゃうのがクランクパワーなのねん。」
「どへへへ~、あとちょい、ちょちょいで終了だあ・・・・・」
(ああ、よくやったわ、お兄さま。 たかだか75kmとはいえ、ここまで1900mを上る坂バカっぷり、たいしたモンですわん。
本当ならこの胸にぎゅっと抱きしめて、めんこめんこと頭をなでなでして、くちゃいから温泉浸かってきなさいと言ってあげたい!
でもでも! それでは一歩先には進めませんわ、ここは鬼にならなければ!
こんなにプリティなルミだから、お姉さまのように体が鬼にはなれないけれど、せめて心だけでも鬼に!
ああ、でもでも、「この程度で死んでないでもう一山もがくっちゃーっ!!」なんて鬼全開なセリフはやさしいルミにはとうてい・・・・・)
「きゃーんスッテキー、お兄さまーっ!
えっとおっ、そんなたくましいお兄さまに、ルミがごほうびを!
ニセコフロマージュのチーズソフトをプレゼントぉ!!」
「いらねーっ!
ソフトならふじいさんで万全だ!
スプラウトで食うんだっ!!」
「残念でした、火曜日はお休みですわよん。 これは何がなんでもフロマージュまで行ってもらわないと! ゴーゴーっ!!」
「悪魔ーっ!!」
「いーから行け行けっ! 踏むっちゃーっ!!」
「どわわわわーっ! 何じゃコレは! 2000も上がってきてこのリキの出ようは!
そしてフルパワーで踏んだら脳裏に山頂の境界線が閃くっつうのはどういうカラクリだーっ!!」
「おーっほっほっ! これよ! これが魔性のレーシングコンポーネントの本領よ!
何のために今までの上りで足を残しておいてあげたと思ってるの? ダメージ残さずに終わらすため? バカ言わないで!
すべてはこのゴール前に燃やし尽くすため! とうとうRecordの蓋を開けたわねーっ!!!」
「おっ、おいっ! どーなってんだあのバカは! アリなのかここにきてこのスピード!!」
「たっ、タイムがっ! ワイスから山頂までのタイムがっ! 抑えたとはいえサラ足の一本目からプラ一分半って・・・・・正気?」
「,ささ、力石くん、白湯を・・・・・」
「・・・・・矢吹くんスけど。 真っ白な灰っスけど。」
「しかし恐るべきは魔性のコンポーネント。 ラス直前はさすがに多少タレたが、そこまでのリキの出方はアレ、異常だぜ絶対。
いったいどーゆー仕組みになってんだ? ゲッター線でも出てんじゃね??」
「何をおっしゃいますやら。 めらめらと燃える愛の炎でお湯を沸かし、水蒸気の圧力でクランクを回し、しゅっぽっぽと走るのですわん!
全てが燃え尽きて、残るは真っ白な灰だけ。 やっぱりお兄さまも、ルミへの愛だけで出来てたんですねっ!!」
「はいっクールダウン。 ルミからのごほうびですわん!」
「しかしこのクールダウンが地味ーにチョイ上りを加算する仕組みになってっから恐いんだよお。
ユーレイに推進力はないってのにさあ。 いったいどんだけやらされたのやらやら・・・・・・」
「マジありえねーっ!!」
「・・・・・バカップル全開ね。」
~ というワケで、ルミちゃんは堂々と出場権を手に入れたのでした。 めでたしめでたし。 ~
TOUR OF KAMUI さんから
このルミに参加要請が
来たんですってっ!!」
「なっ、何をねぼけちゃってるんだルミちゃん・・・・・」
「そーねーそーよねー、後志の山岳にひっそりと咲く可憐なエーデルワイス、
ルミのことを、見ている人はちゃんと見てるのよねー。
さすがカムイミンタラの人々は見る目がありますわん!
ならばこの大会に美しき花を添えるべく、
ルミもせーいっぱいガムバっちゃおっと!!」
「・・・・・あのー、人の話、聞いてる? どこの世界にただのオサーンに参加要請が来るっちゅうのよ。 申し込みはこっちからしたの!
それにミンタラ関係ないから。 ありゃ大雪山系だからさ、語感だけで適当に追加すると怒られるよ。
そして、申し込んだのがヘンタイだとばれたら断られるからこそっとやってちょうだいね。
あと、参加で希望があったのはルミちゃんじゃなくてさやかさんなんだけど。」
「え”-、なんでー! なんでルミじゃなくてさやかなのよー、ぶーぶー! 山といったらルミに決まってるじゃないのよ!
あんなキンキラだけの重い娘ちゃんに2700mもの坂を上れるワケないじゃない!
パノラマさんで使い果たして惰性で着いたウインザー城でかぼちゃの馬車ごと転げ落ちるのが関の山ですわん!!」
「あーらずいぶんね、人のことを悪し様に・・・・・。 たいくだけがとりえの人気ナイ子ちゃんがあまりにも哀れだから、
多少は花を持たせてあげようかと思ってたんだけど、そんな言われようをされちゃあハイハイとは譲れないわねえ。
ぜひにとお呼ばれしてるのは私なんだし、ここはひとつ170kmの長丁場をじっくりと味わうのも悪くないかしら・・・・・・」
「ちょーっと待ったあ! このバカみたいな坂ざんまいコースだから坂バカぺったんこにお似合いだろうと一歩引いてやってたんだがなあ!
貧乳ごときが出るとかほざいてるんならアタシのほうがずーっとイイ仕事するぜえ!
後半試走とかチンケなこと言わねえで、バキンと通しで闘らせてもらおうじゃねえか!!」
「うるっさいわねえ、事あるごとに人のことを貧乳呼ばわりしないでよ、この牛女!
だいたいねえ、あなたのグラマーなんて見せかけだけじゃないのよ、カチンコチンの筋肉質のくせに!
その胸だって全部白筋でできてるんでしょ、このアデノシン三リン酸! あなたこそ羊蹄周回で既に売り切れて
五色温泉ドボンが関の山ですわ! 『全開以外はチャリじゃねーよ』とか調子に乗ってる直情径行女にロングを走る資格はありませんわ!」
「あんだとお!!」「何よっ!!」「出しゃばんないでよっ!!」
「あ、あのー・・・・・長文時間食いまくるんでそろそろ裁定をお願いできますか、ラムさーん。」
「え”-、何でウチがー? ウチは式守伊之助じゃないっちゃ、ダーリンが選べばいいっちゃよ。」
「だってえ、この展開では誰にしたところで他の二人にサンドイッチラリアットを食らうのは火を見るより明らかだもん!
お願いしますよー、ここをまとめられるのはラムさんをおいて他にナシなんですから~!」
「ルミよー!」「アタシだっ!」「私ですってばっ!」
「・・・・・しょーがないっちゃねー、まったく。 それでは決定します。 カムイさんに参戦するのは・・・・・・・・・・・・・・・ウチ」
「でええええ~っ!!!」
「うっそぴょ~ん
なしてウチがそんな荒仕事をこなさなきゃならないっちゃ? いくらダーリンのやられ顔が好きったって、限度というものがあるっちゃ。
ここはねえ、順当に行ってルミでしょ? さやかもリンダももっとお似合いのステージがあるでしょ?
そういうコトでルミに決定。 いいっちゃね? ただし、ひとつ条件があるっちゃ。
本日のデートで、さやかとリンダが納得するだけのものを見せること。 できないようなら・・・・・ウチが出ちゃおうかなーっ?」
「わっかりましたーっ!
ルミ、いきまーす!!」
「鬼ーっ!!!」
「そっ! まあ花園までのここはヒルクラコースの一本隣なだけでたいして変わらないんだけど、気分ですからねっ。」
「あんまし心拍上げすぎないでね、まだまだ前菜なんですから。」
「アルティメットウェポンの効果、絶大でしょ? 大枚はたいた価値がありますわん!」
「・・・・・・・・、かかってないクランク、かあ・・・・・・・・」
みづだあ、みづをくでぇぇ~!!」
「ごめんなさい力石くん、でも今の体に冷たい水は毒なのよ。 さ、ここに白湯があります、これを・・・・・・」
「う”う”う”~、葉子お嬢さんん~。 この白湯、えらく硫黄すっぱいぃ・・・・・・」
「オメ絶対昭和バイクだろ。」
「あ”-っ、パノがああーっ!
ひどい、ひどいわ!
これはルミのプリマを妬む、
あのイジワルな二人の陰謀ね!
でもルミ、負けないモン!
新見がイケるのは知ってるモン!」
「でええええ~っ! そんなろくでもない情報、いったいどこから・・・・・!
鬼か! あの鬼からだなっっ!!」
「自販機だけ借りましょっか。」
「・・・・・・・・・、これで脂っこいヤネがいなけりゃサイコーなんですけど。」
(ああ、よくやったわ、お兄さま。 たかだか75kmとはいえ、ここまで1900mを上る坂バカっぷり、たいしたモンですわん。
本当ならこの胸にぎゅっと抱きしめて、めんこめんこと頭をなでなでして、くちゃいから温泉浸かってきなさいと言ってあげたい!
でもでも! それでは一歩先には進めませんわ、ここは鬼にならなければ!
こんなにプリティなルミだから、お姉さまのように体が鬼にはなれないけれど、せめて心だけでも鬼に!
ああ、でもでも、「この程度で死んでないでもう一山もがくっちゃーっ!!」なんて鬼全開なセリフはやさしいルミにはとうてい・・・・・)
えっとおっ、そんなたくましいお兄さまに、ルミがごほうびを!
ニセコフロマージュのチーズソフトをプレゼントぉ!!」
ソフトならふじいさんで万全だ!
スプラウトで食うんだっ!!」
「悪魔ーっ!!」
そしてフルパワーで踏んだら脳裏に山頂の境界線が閃くっつうのはどういうカラクリだーっ!!」
何のために今までの上りで足を残しておいてあげたと思ってるの? ダメージ残さずに終わらすため? バカ言わないで!
すべてはこのゴール前に燃やし尽くすため! とうとうRecordの蓋を開けたわねーっ!!!」
「おっ、おいっ! どーなってんだあのバカは! アリなのかここにきてこのスピード!!」
「たっ、タイムがっ! ワイスから山頂までのタイムがっ! 抑えたとはいえサラ足の一本目からプラ一分半って・・・・・正気?」
「・・・・・矢吹くんスけど。 真っ白な灰っスけど。」
いったいどーゆー仕組みになってんだ? ゲッター線でも出てんじゃね??」
全てが燃え尽きて、残るは真っ白な灰だけ。 やっぱりお兄さまも、ルミへの愛だけで出来てたんですねっ!!」
ユーレイに推進力はないってのにさあ。 いったいどんだけやらされたのやらやら・・・・・・」
「マジありえねーっ!!」
「・・・・・バカップル全開ね。」
~ というワケで、ルミちゃんは堂々と出場権を手に入れたのでした。 めでたしめでたし。 ~
by denzia
| 2013-06-05 23:52