空よく剛を制す。
「いいかげんに! なさーいっ!!」
「へっへーんだ。 何と言われようと、アタイの勝ちだ、勝ち!
忘れもしない去年の一発目、オメエ羊蹄一周してっだろ。
そん時のAVは26.3km/hだぜ。
アタイの27.5km/hとは1.2km/hの違いだよ。
これがどんだけの差かというとだ、4分23秒相当だぜ!
一周で4分以上じゃあまーるで勝負になんないってばよ!
そんで官能だ甘い蜜だ言われてもよー、ユルイだけじゃんか!
ま、締まりの悪い娘ちゃんにゃお似合いか、お大事に!
くやしかったら走りで覆して見せるんだな、きしししし!!」
ブチッ!!
「それじゃ、その数字とやらで証明してあげましょうか、ね!!」
「あーっ! テメ、汚ったね!!
卑怯じゃんかよーっ!」
「おだまり!!
勝負に卑怯も
ハチの頭もありませんわ!
高速さやか号、発進!!」
「ぐひー! 序盤のこの向かい風、いきなり体力、気力が根こそぎだよお!!」
「大丈夫! 上体をコンパクトにまとめてインナーでくるくるりん! なーるほど、ストレート部の活用ねえ。
ま、リンダにとっちゃ数少ない技ですけど、私の引き出しの一部としても活用させてもらいましょ。」
「さあ、前半で耐えて貯めこんだ風上貯金、そろそろ使わせてもらいましょ!」
「うっひいい! この40からの伸びがヤバイねええ!! しかし、さやかさん、普通だよねえ・・・・・・」
「ええ? 異次元でしょ、この伸びは! まるでディープの意味がないみたいな言い方、失礼でしょ!!」
「いやいや、あのね、ルミに使うと正に異次元になるんだけど、その分ナーバスなんだよね。
すっげ神経質で扱いにくい、ある意味自転車の範疇を超える挙動が垣間見えるんだわ。
対してさやかだと普通の自転車の範疇を決して超えず、なのにパフォーマンスはきっちり上乗せされてるじゃない。
懐の深さというか、包容力だよねえ・・・・・・・・・・・・」
「リンダと一緒で、ここで二度目のストップ。 ここでAVはイーブンかあ。 風もアレだし、こりゃイクな。
ちょっとポツポツ来はじめましたが、まあ濡れるまではいかんでしょ。 こっからのラストスパートも効率のリンダ走りで?」
「馬鹿おっしゃい。 今までだってきちんとさやかの走りでしょ!
上りでセーブ? アタックでしょ! そこで燃えないようじゃ!!」
「おーっほっほっ!
どお?! どうよ!!
そおよねー、数字は大切よねー!
4分34秒差ですもの、ふふふん♪」
「ぎぎぎぎぎ・・・・・くっそーっ!!
だってだってアタイのアレは、一発目でロードのペダリングが
できてない状態からの走りじゃんか!
そのあとルミがかまして姉御がかましてそこそこちゃんと回せるようになって、
そこであの飛び道具だもんよ! 卑怯だってばよーっ!!」
「およしなさい、女々しいわよ、リンダ。
機材、天候、時期、体調、心情まで含めて、
いかに旦那様から全て以上を引き出し切るか。
それがロードバイクの資質、でしょ。
ラム姉様のおっしゃったことをもう一度心に刻むことね!」
「・・・・・・・、ぐぐぐぐぐ、うっせえよ。
アタイは女なんだから女々しくてもいいじゃんかよ。
くっそーっ! くやしいいいーっっっ!!!
アタイにもZIPPかませろーっ! ENVEよこせーっ! ボーラ買ってーっ!!
のむラボ3号ーっ!!!・・・・・・・・・、くすん。」
「はあーあ、気持ちよかったーっ! ノーマルさやかに戻ってもうひとっ走りと考えてたけど、
すっかり満足しちゃったし、お天気もイマイチだし、早めの終了といたしましょ! 」
「なり田さんでしっかりたんぱく質の補給をして・・・・・・」
「しっかり浸かって左ヒザの痛みも癒してくださいな、日曜から三連休ですからね。」
「うひー、またがっつり走るんかね? もうタイムアタックは遠慮するぜえ。
ところで、今回の28.9っつうのは羊蹄の自己レコード更新なんだな、今まではルミの28.5が最高だったから。
たいしたモンだよな、さやかさんってば。」
「うふふふふ、レコードホルダー、なんてステキな響きなんでしょ、ルン♪
ま、ルミのは2010の8月ですからね、ZONDAで出したってコトよね。 ZIPPで走ったらまたペロリンとひっくり返されちゃうんでしょうけどね。
しばらくは天下を味わいたいなあー、あんまり天狗になって自慢しないようにしよーっと。」
「へっへーんだ。 何と言われようと、アタイの勝ちだ、勝ち!
忘れもしない去年の一発目、オメエ羊蹄一周してっだろ。
そん時のAVは26.3km/hだぜ。
アタイの27.5km/hとは1.2km/hの違いだよ。
これがどんだけの差かというとだ、4分23秒相当だぜ!
一周で4分以上じゃあまーるで勝負になんないってばよ!
そんで官能だ甘い蜜だ言われてもよー、ユルイだけじゃんか!
ま、締まりの悪い娘ちゃんにゃお似合いか、お大事に!
くやしかったら走りで覆して見せるんだな、きしししし!!」
ブチッ!!
「あーっ! テメ、汚ったね!!
卑怯じゃんかよーっ!」
「おだまり!!
勝負に卑怯も
ハチの頭もありませんわ!
高速さやか号、発進!!」
「大丈夫! 上体をコンパクトにまとめてインナーでくるくるりん! なーるほど、ストレート部の活用ねえ。
ま、リンダにとっちゃ数少ない技ですけど、私の引き出しの一部としても活用させてもらいましょ。」
「うっひいい! この40からの伸びがヤバイねええ!! しかし、さやかさん、普通だよねえ・・・・・・」
「ええ? 異次元でしょ、この伸びは! まるでディープの意味がないみたいな言い方、失礼でしょ!!」
「いやいや、あのね、ルミに使うと正に異次元になるんだけど、その分ナーバスなんだよね。
すっげ神経質で扱いにくい、ある意味自転車の範疇を超える挙動が垣間見えるんだわ。
対してさやかだと普通の自転車の範疇を決して超えず、なのにパフォーマンスはきっちり上乗せされてるじゃない。
懐の深さというか、包容力だよねえ・・・・・・・・・・・・」
ちょっとポツポツ来はじめましたが、まあ濡れるまではいかんでしょ。 こっからのラストスパートも効率のリンダ走りで?」
「馬鹿おっしゃい。 今までだってきちんとさやかの走りでしょ!
上りでセーブ? アタックでしょ! そこで燃えないようじゃ!!」
どお?! どうよ!!
そおよねー、数字は大切よねー!
4分34秒差ですもの、ふふふん♪」
「ぎぎぎぎぎ・・・・・くっそーっ!!
だってだってアタイのアレは、一発目でロードのペダリングが
できてない状態からの走りじゃんか!
そのあとルミがかまして姉御がかましてそこそこちゃんと回せるようになって、
そこであの飛び道具だもんよ! 卑怯だってばよーっ!!」
「およしなさい、女々しいわよ、リンダ。
機材、天候、時期、体調、心情まで含めて、
いかに旦那様から全て以上を引き出し切るか。
それがロードバイクの資質、でしょ。
ラム姉様のおっしゃったことをもう一度心に刻むことね!」
「・・・・・・・、ぐぐぐぐぐ、うっせえよ。
アタイは女なんだから女々しくてもいいじゃんかよ。
くっそーっ! くやしいいいーっっっ!!!
アタイにもZIPPかませろーっ! ENVEよこせーっ! ボーラ買ってーっ!!
のむラボ3号ーっ!!!・・・・・・・・・、くすん。」
すっかり満足しちゃったし、お天気もイマイチだし、早めの終了といたしましょ! 」
「うひー、またがっつり走るんかね? もうタイムアタックは遠慮するぜえ。
ところで、今回の28.9っつうのは羊蹄の自己レコード更新なんだな、今まではルミの28.5が最高だったから。
たいしたモンだよな、さやかさんってば。」
「うふふふふ、レコードホルダー、なんてステキな響きなんでしょ、ルン♪
ま、ルミのは2010の8月ですからね、ZONDAで出したってコトよね。 ZIPPで走ったらまたペロリンとひっくり返されちゃうんでしょうけどね。
しばらくは天下を味わいたいなあー、あんまり天狗になって自慢しないようにしよーっと。」
by denzia
| 2014-04-15 23:36