観楓会。
「ぬぅおわぁっ!
大変だリンダちゃーん!!」
「あんだあんだ朝っぱらからニワトリがハムストリング攣らせたみてえな気色悪りい声出しやがって!
ルミっ子がちょっとばっかはっちゃこいたってまだ723、首位のアタイの760にゃまだ届いちゃいねえだろ?
クライマックスシリーズやるっちゅうんだったらさや子と白黒つけてから挑んでこいよ、こちとらケンカは上等だけどもな。」
「いやいや、そんな争いごとではござらぬよ、リンダちゃん。 ふとふと気がついたんだけども。
今年はまだ深まり行く秋を満喫していなーい! 雪虫がわちゃくちゃと涌きやがって冬が匂う昨今!
去り行こうとする麗しき秋を! 紅葉レディのリンダちゃんと満喫したーい!!」
「誰が紅葉だ誰が! そんなシケたのはさや子かルナおばんかの枯れ葉系とヤりゃあいいじゃんかよ!
アタイが出る以上はそんな風情とか醸せるようなヌルいことにはなんねえからな、覚悟しろよっ!!」
「いやー、先週のルミん時はまだそんなに来てなかったけんど、この一週間で毛無も樺立もグッと色づきましたなあ。」
「おいおい何道の真ん中からやや右よりとかふらふら走ってんだよ、通行のジャマだろが!」
「だいじょーぶでーす! なぜなら通行がないからでーす!!」
「いったいどこのド田舎走ってやがんでえ!!」
「えっ、本日のルート? ルスツでっぱつで洞爺から蟠渓、北湯沢で喜茂別してルスツごおるという王道紅葉コースを辿ろうと・・・・・」
「おいおいずいぶんとベタじゃねえか、もしかしてオメ、走ったことねえだろ。」
「そうでーす、オロフレより向こうは多分チャリでは走ったことありましぇーん。 三階滝のあたりは走ったかもですが記憶の彼方でーす。」
「テメエなんぞ今朝何食ったかすら記憶の彼方だろが。」
「本日のリンダちゃんのチャームポイント、三段ロケットブースター風味のテールランプ。 カッコヨス。。」
「大気圏脱出するくらいのスピードが出りゃいいんだけどよ、
何せメーンエンジンがカスだかんなー。」
「そしてオイラのチャームポイントはラスカル柄。 きのこもあるよん。」
「五十過ぎのジジイと考慮すればよ、充分逮捕されてもおかしくない行状なんだよな。」
「洞爺は真っ盛りにはまだ早いカンジだけんども、月浦はさすが。 五分咲きでも美しい。」
「咲きじゃねーだろバカ。 それよりキリキリ走れってーの。」
「いつものビューポイントも紅葉カラーが入るとまた違う趣が。 よろしおすなー。」
「だからよっ! 停まってばっかいねーで飛ばせっての! マジでヤキ入れるぞっ!!」
「まあまあそう怒らない! しっかしまあ、SMPはやっぱし気難しいやねー。 セッティングが決まらないと拷問だし、踏み止めるとまた拷問。
のかわりにハマルとロケッティア。 翌日はもりまんヒリヒリになるけんども、激辛の刺激がヤバですなー」
「キッチリ骨盤立てて乗らなきゃすぐ死亡だもんな。 レーサー養成ギブス的なサドル、アタイにゃお似合いだろ。」
「しっかしよお、コレ、本当に王道観光コースなのか? さっきから箱しか追い抜いていかねえんだけどよ。 通行がトラック八割超ってどうよ?」
「うーむいつぞやの274を思い出すなあ。 三ケタとはいえ国道ってのはそーゆーモンなんだね。 やっぱしオイラは地味な道道LOVE。」
「でもほらっ! 道道だとこういう見事なのはなかなかないでしょ。 桜と楓は観る目的で植えられた物の方がわかりやすく綺麗。
リンダちゃんの綺麗さとシンクロして、たーまんない画になるでしょ!」
「だーっ! こしょばいからそーいう歯が浮くようなのはやめれって! ヌルイのは嫌いだって言ってんだろがっ!!」
「ほら見たことか! テメエがヌルイことやらかしたせいでAVSが25.1にしかなんなかったじゃねえかよ!
速さ命のアタイがルミっ子やさや子に負けっちまうたあどういう了見でえ! あークソ、むかつくったらありゃしねえ!!」
「・・・・・・、い、いや、だからねえ・・・・・・ リンダちゃんはしょっぱなから攻めまくるからラストまでもたないんだって!
今回だって喜茂別~ルスツ間のラスト10キロでガコンと落っこちたでしょ!
ONのときのバカっ速さのかわりにOFFった途端に岩みたいに重くなる、ホント極端な性格だもんねー。」
「うっせーよタコ。 ラストまで踏み切れる足になれっていつも言ってっだろが。 遊んでばっかいるからだって。」
「いんやー無理ですね、無理無理。 もし仮に20%のパフォーマンスアップを果たしたとしても、その分でラストまで踏み切ったりはしない。
序盤から20%アップを使いまくりでラス前はやっぱし売り切れるってのがリンダちゃんとの正しいお付き合いの仕方だとオヂサン思うワケ。」
記録を辿ればリンダがお嫁に来たのは2012年の晩秋。 それからほぼ四年が過ぎようとしているのですね。
とてもじゃないがオレごときにゃ乗れないと打ちのめされてから幾星霜。
互いに磨きあい、歩み寄り、現在のリンダはあのときに求めていたキラーフレームへと見事に昇華いたしました。
それはあたかもロードレーサーの真理を求める旅のごとし。 「ちょっとムリめのイイ女」を口説くことの難しさ、楽しさを学びました。
むかーし昔のこと。 イキってたチョロ男のオイラは、「ふさわしい男になろう」なんてお話を書いたことがあります。
今のオイラにチネリやコルナゴの鉄フレームが口説けるかどうかはわかりませんがね。
フォーカスのクレブロを口説ける男になったぜ、とその頃の自分に自慢してやりたいね。
踏んだペダルは裏切らない。 それが自転車道。
ピース。
大変だリンダちゃーん!!」
「あんだあんだ朝っぱらからニワトリがハムストリング攣らせたみてえな気色悪りい声出しやがって!
ルミっ子がちょっとばっかはっちゃこいたってまだ723、首位のアタイの760にゃまだ届いちゃいねえだろ?
クライマックスシリーズやるっちゅうんだったらさや子と白黒つけてから挑んでこいよ、こちとらケンカは上等だけどもな。」
「いやいや、そんな争いごとではござらぬよ、リンダちゃん。 ふとふと気がついたんだけども。
今年はまだ深まり行く秋を満喫していなーい! 雪虫がわちゃくちゃと涌きやがって冬が匂う昨今!
去り行こうとする麗しき秋を! 紅葉レディのリンダちゃんと満喫したーい!!」
「誰が紅葉だ誰が! そんなシケたのはさや子かルナおばんかの枯れ葉系とヤりゃあいいじゃんかよ!
アタイが出る以上はそんな風情とか醸せるようなヌルいことにはなんねえからな、覚悟しろよっ!!」
「おいおい何道の真ん中からやや右よりとかふらふら走ってんだよ、通行のジャマだろが!」
「いったいどこのド田舎走ってやがんでえ!!」
「おいおいずいぶんとベタじゃねえか、もしかしてオメ、走ったことねえだろ。」
「テメエなんぞ今朝何食ったかすら記憶の彼方だろが。」
「大気圏脱出するくらいのスピードが出りゃいいんだけどよ、
何せメーンエンジンがカスだかんなー。」
「五十過ぎのジジイと考慮すればよ、充分逮捕されてもおかしくない行状なんだよな。」
「咲きじゃねーだろバカ。 それよりキリキリ走れってーの。」
「だからよっ! 停まってばっかいねーで飛ばせっての! マジでヤキ入れるぞっ!!」
のかわりにハマルとロケッティア。 翌日はもりまんヒリヒリになるけんども、激辛の刺激がヤバですなー」
「キッチリ骨盤立てて乗らなきゃすぐ死亡だもんな。 レーサー養成ギブス的なサドル、アタイにゃお似合いだろ。」
「うーむいつぞやの274を思い出すなあ。 三ケタとはいえ国道ってのはそーゆーモンなんだね。 やっぱしオイラは地味な道道LOVE。」
リンダちゃんの綺麗さとシンクロして、たーまんない画になるでしょ!」
「だーっ! こしょばいからそーいう歯が浮くようなのはやめれって! ヌルイのは嫌いだって言ってんだろがっ!!」
速さ命のアタイがルミっ子やさや子に負けっちまうたあどういう了見でえ! あークソ、むかつくったらありゃしねえ!!」
「・・・・・・、い、いや、だからねえ・・・・・・ リンダちゃんはしょっぱなから攻めまくるからラストまでもたないんだって!
今回だって喜茂別~ルスツ間のラスト10キロでガコンと落っこちたでしょ!
ONのときのバカっ速さのかわりにOFFった途端に岩みたいに重くなる、ホント極端な性格だもんねー。」
「うっせーよタコ。 ラストまで踏み切れる足になれっていつも言ってっだろが。 遊んでばっかいるからだって。」
「いんやー無理ですね、無理無理。 もし仮に20%のパフォーマンスアップを果たしたとしても、その分でラストまで踏み切ったりはしない。
序盤から20%アップを使いまくりでラス前はやっぱし売り切れるってのがリンダちゃんとの正しいお付き合いの仕方だとオヂサン思うワケ。」
とてもじゃないがオレごときにゃ乗れないと打ちのめされてから幾星霜。
互いに磨きあい、歩み寄り、現在のリンダはあのときに求めていたキラーフレームへと見事に昇華いたしました。
それはあたかもロードレーサーの真理を求める旅のごとし。 「ちょっとムリめのイイ女」を口説くことの難しさ、楽しさを学びました。
むかーし昔のこと。 イキってたチョロ男のオイラは、「ふさわしい男になろう」なんてお話を書いたことがあります。
今のオイラにチネリやコルナゴの鉄フレームが口説けるかどうかはわかりませんがね。
フォーカスのクレブロを口説ける男になったぜ、とその頃の自分に自慢してやりたいね。
踏んだペダルは裏切らない。 それが自転車道。
ピース。
by denzia
| 2016-10-23 22:46